護符(紀元前 730-332年 エジプト末期王朝)

材質: ファイアンス、石

サイズ:ウジャト護符 1.5 x 2.7cm、心臓護符 2.5 x 1.5cm  額18 x 18cm

アイコン – 物事を簡単な絵柄で記号化して表現するもの。エジプト護符はまさにアイコニックではないでしょうか。それを引き立たせるには額装だと思い至り、試作してみました。

◾️聖眼ウジャト護符(左)

父オシリス神の仇であるセト神との戦いで目を失ったホルス神がトート神の力により再び眼を得たことに由来し、治癒や完全を意味します。ペンダント、指輪、腕輪、ビーズ、護符、棺、などあらゆる所に使われました。

◾️心臓護符(右)

心臓(イブ)はエジプト人の人格と記憶が宿る魂の座と考えられていました。死者の書によると、死後人は冥界に入るためにオシリス神による最後の審判を受けます。ミイラ化において他の内臓がカノープス(4つの壺)に収められたのに対し、審判を受ける心臓は体内に残されました。審判の際、心臓はアヌビス神が測る天秤の上に置かれ、もう一方にはマアト神の羽根が置かれました。心臓は羽根より軽くなくてはならならず、重かった場合には怪物に食い殺され、二度目の来世なき死を迎えると恐れられていました。

本品は着用するための孔が開いておらず、ミイラの上に置かれたものと考えられます。片方の突起が欠けています。