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眼の偶像(紀元前3300-3000年 メソポタミア)

材質: 石

サイズ: 高さ 10 幅 7cm

大きめな釣鐘形の眼の偶像。異界を覗き込むような大きな眼が穿孔されています。北メソポタミアで出土したもので、銅石器時代(青銅器時代以前)の宗教面を捉えられる可能性がある唯一の遺物とされています。

眼の部分が3箇所に割れています。例によって曲がって接着されていたのを分解して再構成しました。割れ方も興味深いので、あえて目立つように修繕しようかとも思いましたが、昨日「幌を背負った馬」を修復したことによりスキルアップしたため、岩模様をリタッチしたい衝動を抑えられませんでした。

おぼろげな地質学の記憶をたどると、本品は材質は緑色片岩(green schist)と思われます。風化によって硬い鉱物の薄いレンズ(層)が露出し、袈裟のように見えます。

一般的に眼の偶像はアラバスターか雪花石膏製で、やはり眼の部分が破損しているものが多いのですが、本品のように十分に硬い岩石でもかなり派手に割れています。岩石の構造上割れやすい面と垂直な割れからも、意図的に壊されていることは確信に近いです。