幌を背負った馬(紀元前1000年頃 シリア)

材質: テラコッタ

サイズ: 高さ 8.8 cm

修復が下手すぎて可哀想になり、自分の手で修復するために仕入れることがたまにあります。こちらもそんなひとつ。

シロ・ヒッタイトの奉納用もしくは玩具と思われる馬の人形。幌の中には女性らしき人物がひっそりと座っています。幌が4つに割れていて、馬は左前足の下半分、左後足全部が欠損していました。少し迷いましたが、脚はパテで作ってやることにしました。

修復することによる副産物は、よく観察することにあります。まずテラコッタは贋物が多いため、常に材質と風化の具合をよく理解しておく必要があります。直しているうちに製造の順序や構造上の工夫が見えてくるなど、得るものは多いです。

塗料は持ち前のものだけで補ったので少し色が足りませんでしたが、まずまずの出来です。お求めやすい値段にする予定です。