ゴールドリング(1-3世紀 ローマ)※ご売約済

材質: 金

サイズ: 内径 12.7 x 8.5mm

男性器をモチーフにしたものはローマ期にはたくさんあります。ペンダント、護符、奉納物、オイルランプ、劇場のチケットなどに豊穣のシンボルとして使われました。

金の指輪はその中でも最高峰の一つで、ヴァチカン、大英博物館などにも所蔵されており、コレクターの間では人気の品です。扁平なので指の根元まで入れて着用するものではないと思いますが、とても小さく、子供用のものだったと思われます。

現代の我々には考えも及ばないことですが、古代においては性的エネルギー、すなわち繁殖の力は邪悪なものを退けるほど偉大であり、病や災いを打ち祓うものとして信じられていました。子供の死亡率はとても高く、親が子に呪術的な御守りとして男性器のモチーフを身に着けさせていたようです。金という貴金属を使っているのは裕福だったからというよりは、我が子に健康でいてほしいという親の祈りの強さのように思われてなりません。