女性形水差(4-6世紀 ローマ・アフリカ)
材質: テラコッタ
サイズ: 高さ 23.5 cm
アフリカの地中海沿岸はカルタゴ(フェニキア人が築いた古代国家)に勝利した共和制ローマ以来、ローマ帝国の属州でした。ローマの製品でありながら、土着と融合したような独特な様式が見られるものがあります。
女性や乳房を象った水差しは青銅器時代にギリシアやメソポタミアなどで見られますが、この水差しでは妊娠が表現されています。丸い太陽の形で表現された繁殖の生命エネルギー。男性器同様に魔除けの意味合いを持っていたのかも知れません。それを守るような母の優しい手が添えられており、時代・地域を考慮すると聖母マリアにも通ずるところがあるのかも知れません。
破損や修復はなく、大変良いコンディションです。直接水を入れると腕のあたりから浸み出してくるので、落としが必要です。






