イシュタル(紀元前8-前6世紀 新バビロニア)

材質: テラコッタ

寸法: 高さ 5.4 幅 3cm

アスタルテと同じく、古代メソポタミアの愛と美の女神イナンナが前2000年頃に習合した女神。カナンよりも東のバビロニアではイシュタル信仰が盛んになりました。そもそも、アスタルテとイシュタルは語感もほとんど同じなので、信仰としてはほぼ同じだったと思われますが、工芸品での表現は大きく異なっていて、イシュタルは細身の女性が胸を抱えた姿が一般的だったようです。自立しないものがほとんどなので、主に奉納用だったのかも知れません。

参考画像は、本品と同時代でなく前14-12世紀(中期バビロニア)のものですが、ルーヴル美術館のイシュタル像。