ミニイコン「三本手の生神女」(19世紀 ロシア)

材質: 木、銀箔、テンペラ

寸法: 高さ 11.1 幅 8.9cm

「三本手の生神女」と呼ばれるイコン。幼子イエスを抱くマリアには手が3本あり、その由来はビザンツ時代まで遡ります。東ローマ帝国においてイコノクラスム(聖像破壊運動)が横行した時期(8世紀ごろ)にイコン擁護者であった聖職者イオアンが手を切り落とされました。聖母子のイコンに祈りを捧げたところ切られた手が再生してきたため、感謝の印として銀製の手のレプリカを聖母子の下に付け加えたことがこの構図のきっかけとされています。癒しの象徴として特にロシアで愛されているイコンです。