第4回目となる工芸青花での個展がまもなく開催されます。
フィン・ウゴルを始めとした紀元前2000−後12世紀シベリアの石器-青銅器文化をご紹介します。日本では初めてとなるでしょう。計50点ほどの展示となります。展示品の一部を徐々に公開いたします。


西シベリア−東ウラルのフィン・ウゴル人の祖先は、1000年紀の中後期、金属鋳造芸術が成熟すると共に数々の動物意匠を施した青銅製品を生み出しました。それらの青銅製品は、19世紀後半から20世紀初頭の発掘調査によりペルミ地方で発見され、「ペルミ様式」として知られています。装飾板やバックルに表現されたのは、獰猛な肉食獣や猛禽類、鹿やヘラジカなどの狩猟動物、爬虫類、精霊を思わせる人物像。それらのモチーフは、部族の社会構造や生産活動、シャーマニズム的な世界観、近隣民族の文化発展などと密接な関係があり、後に続く文化に継承されたと考えられています。
 今展でご紹介するのは、ペルミ様式を主としたフィン・ウゴルの青銅製品。装飾品や生活用具、呪術に使われたと思われる道具に施された動物たちは、どこか穏やかでユーモラス。自然との共生によって育まれた、豊かな狩猟採集文化が想像されます。

会期|2022年7月29日(金)-8月2日(火)
   *7月29日は青花会員と御同伴者1名のみ
時間|13-20時
会場|工芸青花
   東京都新宿区横寺町31-13 一水寮101(神楽坂)
出品|毛涯達哉(神 ひと ケモノ)