第3回目となる工芸青花での個展がまもなく開催されます。
考古学の中でも最も魅力的なテーマの一つである「地母神」を取り上げさせていただくことになりました。計80点ほどの展示となります。展示品の一部を徐々に公開いたします。


原始、女性は実に太陽であった。   

古代オリエント世界では先史時代から、地母神を中心に様々な女神が祀られていた。地母神は大地の生命力を人間に付与する存在への信仰から生まれた女神で、主に豊饒多産を司る。一方、性別不明、そもそも人間の姿を模していない偶像も存在する。顔から手足が生えていたり、複数の頭や肥大した目を持っていたり。抽象的な形の像もある。そうした奇妙な偶像は、無文字時代のものがほとんどだ。人類が世界を認知するために創作した「神話」にもとづき、祭祀に用いられたとされる。それらの像の造形は洗練されており、稚拙とは言い難い。人間が見た「生命のかたち」と形容できるかも知れない。

今展で紹介するのは、紀元前5000-1000年紀のオリエントを中心とした偶像、地母神。そしてそこから派生し習合されていったギリシア・ローマの神々。ビザンチン以降の聖母子像。異教禁止令や、男性優位の宗教、社会が確立するなかで忘れ去られた神々から聴こえてくるのは、(現代とは異なる意味での)豊かな文化が生み出した「生命の賛歌」ではないだろうか。

会期|2021年7月30日(金)-8月3日(火)
   *7月30日は青花会員と御同伴者1名のみ
時間|13-20時
会場|工芸青花
   東京都新宿区横寺町31-13 一水寮101(神楽坂)
出品|毛涯達哉(神 ひと ケモノ)