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ニーケー(紀元前4-前3世紀 南イタリア・カノーザ)

材質: テラコッタ

サイズ: 高さ 16.2 幅 6cm

紀元前7世紀頃からギリシア人が入植した南イタリアはマグナ・グラエキア(大ギリシア)と言われ、特にアプーリア地方のカノーザではヘレニズム期にかけて陶器産業が盛んに行われました。勝利の女神ニーケーは多くの人々に好まれたモチーフですが、同様に翼を持ったエロスに比べると意外に数は少ないです。

その中でもこの像は立体像表現が優れていると言えそうです。はだけて胸が露わになった上半身。キトン(衣)が腰で止まっているのはミロのヴィーナスでも見られる表現です。柱に載せた左肘にはしっかりと重心が感じとられ、足を交差した右半身へと体が流れています。突き出した腰に軽く載せられた右手。四肢に特徴的な動きがありながら、リラックスした姿勢に収まっています。

顔、左翼(右翼は付根に修繕あり)、左手首が欠損しているものの、自然な調和を感じるのは私だけでしょうか。

足元がアーチ状なのは球体のようなものに取り付けられていたものでは、と書いたところで、もしや、と写真を見返してみると、ルーヴル美術館のカノーザ陶器にニーケー像が付いていました。年代や産地も一致、形状もかなり似ています。今年1番のスッキリかも知れません。