釣鐘形印章A(紀元前8世紀頃 アッシリア)

材質: 石

サイズ: 縦 2.9 横 2.6 高さ 2.4cm

グリフォンのような合成獣の図像はメソポタミアで紀元前4000年頃から円筒印章に使われ始め、新アッシリア時代(紀元前10-7世紀)になると建築に使われるなど立体的表現へと発展していきました。

本品は玉座に座った王に獅子グリフォンがのしかかる様子が描かれています。幻獣を愛玩動物のように扱う王の力を表しているものと考えられます。同心円模様がついたシンプルな形状からの予想を大きく裏切る、迫力ある図像。加えて隙間なく構図が楕円形にうまく収められている点も高く評価できます。